「宗教と社会」学会 創立30周年記念特別企画
  ―近現代宗教研究の到達点とその先―

発表者(「* 」マークあり)、コメンテーターの順で記載
(発表25分、コメント10分、質疑応答15分程度)

大会時(2022年6月5日)

1,近代仏教:
大谷栄一* (佛教大学)   林淳(愛知学院大学)
2,国家神道:
小島伸之* (上越教育大学)   島薗進( 東京大学名誉教授・大正大学)
3,新宗教研究:
寺田喜朗* (大正大学)   對馬路人(元関西学院大学教授)
4,スピリチュアリティ研究のゆくえ:
堀江宗正* (東京大学)   鎌田東二(京都大学名誉教授)
5,カルト問題:
櫻井義秀* (北海道大学)   井上順孝(国学院大学名誉教授)
  総合討論:
司会 矢野秀武(駒澤大学)・弓山達也(東京工業大学)

大会以後

6,修験道と社会: 7月26日(火)・18:00~19:00
天田顕徳* (北海道大学)   鈴木正崇(慶應義塾大学名誉教授)
7,神道と社会:8月24日(水)・15:00~17:30
藤本頼生* (國學院大學)   櫻井治男(皇學館大学名誉教授)
8,民衆宗教史: 8月24日(水)・15:00~17:30
永岡崇* (駒澤大学)   桂島宣弘(立命館大学名誉教授)
9,宗教とツーリズム: 9月17日(土)・15:00~16:00
門田岳久* (立教大学)   山中弘(筑波大学名誉教授)
10,政教関係: 10月8日(土)・16:00~17:00
塚田穂高* (上越教育大学)   中野毅(創価大学名誉教授)
11,慰霊・葬祭: 10月18日(火)・18:00~19:00
西村明* (東京大学)   鈴木岩弓(東北大学名誉教授)
12,宗教とジェンダー: 未定
小林奈央子* (愛知学院大学)   猪瀬優理(龍谷大学)
13,宗教の社会貢献:未定
稲場圭信* (大阪大学)   三木英(大阪国際大学)
14,宗教とグローバル化・移民: 未定
高橋典史* (東洋大学)   中牧弘允(国立民族学博物館名誉教授)
15,国外宗教研究からの視点1: 未定
司会・趣旨説明:矢野秀武* (駒澤大学)
井上まどか* (清泉女子大学)   池上良正(駒澤大学名誉教授)
  国外宗教研究からの視点2:未定
高尾賢一郎* (中東調査会)   外川昌彦(東京外国語大学)
16,文化人類学からの視点: 未定
長谷千代子*(九州大学)   田中雅一(京都大学名誉教授・国際ファッション専門職大学)

◆趣旨説明

 この特別企画は、「宗教と社会」学会常任委員会によって、「宗教と社会」学会創立30周年記念として企画され、当学会の今後のさらなる活性化に寄与することを目的 としている。この目的に向けて、以下の課題を設定した。

1,現代宗教研究の多岐にわたる分野について、これまでの30年程度を目安に研究蓄積を振り返り、主要な論点、学問的到達点、今後の課題などをまとめる。
2,分野を越えた知を共有し、研究領域・研究関心の閉じた細分化から脱する。
3,多様な世代の間の交流を図る。
4,各テーマの議論を活字化して刊行する。
 企画立案の背景には、現在、宗教の社会的側面についての研究テーマや領域が極めて多様となってきたことがあげられる。そのこと自体は、これまでの数十年の大きな成果であるといえる。しかし他方で、それぞれの分野からは他の分野での共通了解や理論的展開の様子などがわかりにくくなっているようにも思える。
 例えば大きな研究成果を上げてきた新宗教論・スピリチュアリティ論・カルト問題論の論点や重要性は、文化人類学や国外宗教研究を専門としている研究者に十分伝わっているだろうか。逆に国外宗教研究や文化人類学の近年の学問成果は、日本をフィールドとする宗教研究において十分に参照されてきたと言えるだろうか。あるいはジェンダー論の視点は多様な分野に広がる可能性があるが実際はどうなっているのだろうか。さらに近年において議論が深まってきた近代仏教論や国家神道論は、他の研究分野へどのような波及効果があったのか、もしくは今後どの程度それが期待されるのであろうか。
 また、これらの問題の要因は研究分野の細分化だけにあるのではなく、相互の研究が見えにくくなる社会的状況にもあるように思える。例えばネット上での研究者のつながりが加速化する半面、それぞれがどのようにつながっているのかが見えにくくなっている。さらにデジタルリテラシー格差は、新たなつながりにくさを生んでいるかもしれない。加えて、近年の新型コロナ感染拡大の影響でオンライン発表が増加し、実際の対話の場が限られてしまい、つながりの不可視化や稀薄化が進んでいるようにも思える。
 このような問題を乗り越え、さらなる交流と知的展開をもたらすために、まずは多様な分野の学問状況の概要を把握し共有することが必要ではないだろうか。
 以上のような問題意識をもとに、この特別企画が立案された。各テーマにおいて、発表者からは、これまでの主要な論点・共通了解・研究蓄積や学問的到達点、問題点などを各自の視点から提示していただき、コメンテーターからは、過去の状況や時代の推移を踏まえ、研究対象や議論の変化の背景、積み残した議論の有無、その他のご意見をいただく。また、オンライン会議の利点を生かし、大会時以外にも継続的にテーマ発表を行い、学会活動の活性化につなげ、さらには、それらの議論を活字化して共有していきたい。

【補足】
1, 1~5のテーマは、6月5日(日)の大会時に発表・コメント・質疑応答ならびに総合討論を行う。
2, 6~16のテーマは、大会日程とは別に7月以降毎月あるいは隔月で1つか2つのテーマの発表をオンライン会議で行う。1年以内に全テーマの発表を終える予定。詳細については、学会Webサイトやニュースレター等で告知する。