井上順孝 1992「宗教研究と「出会い型調査」」『宗教研究』66-1(292): 149-174。
情報メディアの発達などによって研究者とインフォーマントとの関係が長期にわたって持続し、相互影響が加速化していく現代における宗教調査の課題を論じる。そこでの問題の解決法は、相互作用から後退することではもちろんなく、「インフォーマントとどのような格闘があったかを、具体的に記述していく研究」、「出会い型調査において、宗教観、世界観の対決という緊張を孕むということの意味を検討する上では、それに対する対応策を、いわば一つの作品として作りあげ、それを通じて議論に深みをもたしていくという方法」であることを述べる。
(Fri Jun 30 15:38:19 2000 Hiroyuki KUROSAKI)